怖い!ドラえもん映画③

今回紹介するのはドラえもんのび太とアニマル惑星です。

 


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1990年に公開され、動物たちが登場し、人間と同じように歩いたり、お話したりしてとても可愛らしいイメージのある作品。

 

しかし内容は全く可愛くありません。むしろドラえもん映画作品の中でもトップクラスでシリアスです。

 

この映画のテーマを決めてくれと言われると、僕は「当時の社会情勢」と答えます。

この映画をご覧になった人はおそらく納得するのではないでしょうか。

 

あらすじとして、まずのび太たちは人間と同じように話す動物たちの惑星へと迷い込みます。そこで犬のチッポという少年と仲良くなります。

 

急ですが、なんでそんな惑星があるのか。

それは元々遠い惑星に住んでた人間が核戦争、災害によって街や自然環境を破壊します。惨めに思った科学者が動物たちを助けようと、動物たちだけの楽園を作ろうと別の惑星に動物たちを送り込み、人間のように暮らしを豊かにしてあげました。これがアニマル惑星です。

 

そんな豊かな惑星を羨ましがるのが、戦争によって破壊、汚染された惑星の人間たちです。

その惑星の人間たちがアニマル惑星を攻めてきます。

それに対抗すべくドラえもんたちは立ち向かおうとします。

この話も、のび太の鉄人兵団同様に侵略のお話でもあります。シリアスです。

結果として、人間と動物たちお互いの惑星でより良い暮らしを求め精進していこうと仲直りをして終わります。

 

他にも、環境破壊について触れる場面もあります。

のび太の街の裏山を、ゴルフ場にすることでのび太ママと近所の人たちが抗議するという場面があります。

のび太ママはそのために環境問題について勉強し、のび太にもその深刻さを教える場面もあります。

 

この映画が公開されたのは1990年。

その当時はベルリンの壁崩壊によるドイツの統合など、アメリソ連の冷戦終結に向けての動きがありました。

また、世界中で環境問題について考え始め、より良くしようと動きました。

 

そんな当時の社会情勢を藤子先生はこの映画を通して伝えたかったのではないでしょうか。